これまで「ITコンサルティングの幻想と現実、それでもITコンサルタントになる君へ」を連載してきた。
【過去記事】
ITコンサルティングの幻想と現実、それでもITコンサルタントになる君へ その1
ITコンサルティングの幻想と現実、それでもITコンサルタントになる君へ その2
今回はその最終章となる。
ITコンサルのキャリアを歩もうとしている君にメッセージを送りたい。
ITコンサルのキャリアを歩もうとしている君へ
ITコンサルのキャリアを歩もうとしている君にメッセージを送る。もしくはITコンサル業界に入り立ててキャリアに悩んでいる君にも読んでほしい。
①最初は泥臭い仕事が多い。覚悟しておくこと。
最初は基本的には泥臭い仕事しかないと思ったほうが良い。
泥臭い内容としては「粛々と作業をする系」「伝言ゲーム・板挟みに苦しむ系」など様々である。
「こんなことをするためにこの会社に入ったわけではないのに」だとか「このままだと何も出来ない人間になる」などを考えるようになり、自分のキャリアに不安を覚える。
余談であるが、私は新入社員の頃、「システム移送」という仕事を1年間担当していた。SAPやOralceなどのパッケージをやっている人ならわかると思うが、アプリケーションの設定を開発機で行い、それをオブジェクト化し、テスト機・本番機にコピーするのである。(自動バッチも可能であるが、プロジェクトの方針により人間がマニュアルで行うケースが多い。)
私はひたすら毎日「アプリチームの誰かが設定した謎の物体を開発機から検証機・本番機にコピーをする」という泥仕事を1年間行っていた。
同じようなケースとして、テスターという仕事もある。これは誰かが開発したアプリケーションプログラムをひたすらテストし、Excelにスクリーンショットを貼りまくるという仕事である。これもかなり泥臭く、精神を病む。
もちろん私はこのテスターの仕事も経験済みである。
②泥臭い仕事の先には様々な仕事が与えられる。泥は少しずつ武器になるので辛抱せよ。
泥臭い仕事に堪えた証として、全く別の新しい仕事が振ってくる。
これによって今まで見えてこなかった世界観に感動を覚える。
上述の泥臭い仕事が泥臭ければ泥臭いほど感動は大きい。
また、同時に自分のやっていた泥仕事の意味もこの頃にようやくわかるようになる。
この「泥が武器になる期間」 は必ずいつかやってくる。信じてほしい。
どんな仕事もイキイキと仕事できる。
そしてその様子を見て上司はより多様な仕事を振ってくる。
このように泥はあなたの血と肉になり武器となるのだ。
③武器によって上司から仕事を奪うことができる。上司から仕事を奪え。
多様な仕事をこなすことによってジェネラリストとなったあなたは上司から仕事を奪うことが出来る。
プロジェクトとしても単価が高い上司よりも単価が安いあなたの方が価値があると考える。またその場合、同時にあなたの単価が上がる瞬間でもある。
④武器によって戦争をしたくなる。積極的に戦をしろ。
武器によって自信を得たあなたは、次なる場を求めて戦争をしたくなる。
戦争とは起業だったり、自社のパートナーだったり、他社の経営企画だったりもするであろう。
仮に全く別の業種に未経験に行くとしても、泥仕事を武器にした自信は必ず役に立つと私は考えている。
ITコンサルティングといえども、正直なところITスキルやExcel・PPTスキルというものはあくまでオマケでついてくるスキルであり、一番大事なところは仕事に対するマインドだと思う。
とはいえ、サーバやNWといったシステム基盤的な知識がついたおかげで自力でサーバ構築も出来る自信があるし、 アプリケーションのプログラミングといったことも出来るようになったので、いざというときはこっちの道で食べていくことも出来る。
自身でやらずに外部ベンダーに発注・コントロールも勿論出来る。
自身の力でITビジネスを生み出すことができる
最後に
3回にわたって書いてきた「ITコンサルティングの幻想と現実、それでもITコンサルタントになる君へ」は以上である。
いかがだったであろうか。
また気が向いたらITコンサル関連の記事を書こうと思う。
なお、しばらく私はこの業界の現場から離れることになる。
永久に離れることになるかもしれないし、数年後に戻ってくるかもしれない。
現場に戻ってくることはなく、経営者・マネジメント側としての復帰かもしれない。
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