海外ベンチャー通信

外資系ITコンサル→海外事業の戦略コンサル

コンサルティングとは何か

コンサルティングとは何か?

戦略コンサル、経営コンサル、業務コンサル、ITコンサルなどなど。
お片づけコンサル、採用コンサル、保険コンサルなんていうコンサルまである。

経営企画室、法人営業、事務職、システムエンジニアとは何が違うのか。

 

これはコンサルタントという職種で採用された者の永遠の課題である。
これらの違いがよくわからず、嫌になり辞めていく・業界を去る者は多い。

 

私は実家が経営コンサルティング会社であり長年にわたり職員を見ていたこと、外資系ITコンサルティング企業に3年勤めていたこと、マーケティング系の戦略コンサル会社に転職したことからコンサル業について1つの結論にたどり着いた。

 

 

コンサルティングとは「無形商材販売」を指す。

 

すなわちコンサルティングとはノウハウ販売もしくは人月販売であり、製品の販売はコンサルティングとは指さない。

 

例えばSEと混同されがちなITコンサル。

SAP/Oracleのライセンス販売やIBMのハードウェア販売などはコンサルティングには含まれず、製品販売となる。
一方で、アクセンチュアアビームコンサルティングなどのSAP/OracleのカスタマイズやIBMのシステムインテグレーションサービス(以下SIと呼ぶ)はコンサルティングに含まれる。

 

無形商材販売には①ノウハウ販売と②ヒトデ販売の2種類がある。
これらははっきり異なるので述べておこう。

ノウハウ販売の場合、これは顧客となる会社は新しい事業なり事業変化なりで業務に必要なノウハウがなく、純粋にそのノウハウを求めてコンサル会社に依頼をするケースである。このケースの場合、コンサルは高めの単価を請求することが可能である。

一方で、ヒトデ販売の場合、これは顧客となる会社が純粋に人手不足であり、猫の手も借りたいがためにコンサル会社に仕事を依頼するケースである。請負契約・派遣契約など契約の種類はいくつかあるものの、実態としてはただ単に労働力を求めているケースである。
このヒトデ販売はコモディティ化の象徴であり、コンサルは顧客に高い単価を請求することは出来ない。仮に高い単価で請求出来たとしても会社名のブランドや政治的な力による一時的なものであり、将来的には安い単価になることは避けられない。

戦略・ビジネス・ITに関わらず、顧客がノウハウを身につけた場合、将来的にヒトデ販売になることは避けられない。そのためコンサル会社は常に最新のノウハウや他社事例などを身につけて成長し続ける必要がある。

 

実際のところ、コンサルはノウハウ販売とヒトデ販売どちらが主流となっているのだろうか。


ビジネス・ITコンサルの中でもSIに寄っているコンサルは残念ながらノウハウ販売ではなくヒトデ販売になっているケースが多い。他国では知らないが少なくとも日本のマーケットではヒトデ販売となっている。

SIのビジネスモデルは数年以内に滅びる、もしくは安価なビジネスとなる。
危機感を抱いた多くのSIerクラウド・モビリティ・IoTなどデジタルバズワードを掲げているが、不死鳥のように蘇るのだろうか。

 

 

きりゆ (@kiriyu0905) | Twitter

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