本ブログにてITコンサルに関する記事をいくつか書いてきた。
ITコンサルティングの幻想と現実、それでもITコンサルタントになる君へ その1
ITコンサルティングの幻想と現実、それでもITコンサルタントになる君へ その2
今回からはITコンサルの養成に関する具体的な施策について述べる。
今回のテーマはExcelマクロ篇である。
Excelマクロとは
業務の中でExcelを使うケースが非常に多い。
これは事務系だけでなく営業系や技術系も同様である。
同じような作業が何度も何度も発生する。
それを手動で毎回行うのはアホらしい。
それをExcelマクロを使うことによって自動化させることができる。
すなわちExcelマクロはアホからの脱出であるといえよう。
実際には違う概念であるが、ほぼ同義と思ってもらってよい。
また、WordやPowerpointなどもマクロ開発は可能であるが、使う機会はExcelに比べ限られているため割愛する。
巷の本ではExcelマクロの局所的な開発コードなどは紹介されているものの、
Excelマクロの一連のライフサイクルや具体的な利用シーンなどはあまり触れられていない。
本ブログではそちらに焦点を当てて紹介する。
Excelマクロを業務で使うには
Excelマクロは開発すれば終了ではない。
業務中にマクロを開発し、業務で開発したマクロを人間に使わせるには下記のステップを踏む必要がある。
①自動化できそうなExcel作業を見つける
↓
②空き時間を見つけてマクロプログラムを開発
↓
③試作品をしばらく自分だけで使用して不具合がないかチェックする
↓
④業務中でそれとなく浸透・定着させる(ここが最も難しい。)
↓
⑤(可能であれば)汎用化できるように常にPDCAをまわして改修する
以上のステップを経て初めて成功といえよう。
ここでのポイントは開発したマクロを人間に使わせ、マクロなしでは業務が回らない仕組みにすること。
この一連の作業はITコンサルの本質をついていると個人的に考えている。
Excelマクロ開発方法
Excelマクロの開発ステップは実は非常にシンプルである。
①Excelのオプションを変更する
Excelのセキュリティレベルを下げる、
開発タブを追加するなどをマクロ開発初期に設定する必要がある。
②作業を記録する
マクロ初心者はこのステップを踏んだほうが良い。
Excelの作業は全て記録することが可能であり、その作業はコードとして表現される。
何度も行う作業は記録し、その記録されたコードをマクロプログラムとして組む
③使い方を細かく記述し、ボタンを設置する
この作業も重要である。
利用方法はシンプルがベストであるが、何もかもプログラミング化すると非常に時間がかかり、本末転倒の結果に陥る。
具体的な利用シーン、使ってはいけない使用方法、インプットとなるファイルなどを細かく記述しまくるのだ。
④エラーフォロー
これは中級者向けとなるのだが、使ってはいけない使用方法をユーザが使った場合にエラーをうまいぐあいに導く仕組みも作っておくことが良い。
これをやればマクロの信頼率がぐんとあがり、あなたの信頼もあがる。
⑤コードのコメントアウト・整理化
これも中級者向けとなるのだが、あなたが職場を離れ、あなたの部下や別の人間が現場をまわす際に必要となる。
あなたが永久にマクロを保守運用するわけにはいかない。
いかに改修しやすいコードにするか。
あなたが職場を離れた後も評価されつづけるための必要なステップなのだ。
つづく